投稿日:2005-12-23 Fri
中国では来年の1月1日から、酒の販売と流通に関する細かい規則を定めた『酒類流通管理弁法』という法律が施行されることになっています。この中でとくに注目されているのが未成年に対してお酒を売った場合に最高で罰金2000元を課すという罰則です。中国では以前にも未成年にお酒の販売を禁じる法律がありました。しかし、今回ははじめて罰則が付き、しかも酒類の販売と流通と広範囲にわたった全国統一の法律、というところで重要性が違うようです。
しかし、法律は作るものの抜け道が多いのが、中国なのですね。今回の法律に対して目立った反応はまだないようです。というより、最前線のお酒のお店の人たちはこの法律さえ知らないというのが現状のようです。「そんなの聞いたことないよ」「来月になったら、『未成年にはお酒を売らない』って看板を作ればいいんだろう?」「今まで似たような法律があったけど、だれも取り締まりになんて来たことないよ」─。というように、広州市内の小規模のお店では、認知度はほとんどないようです。
また、どこに国でも同じですが、どうやって未成年と見分けるのか、というのも問題としてあがっています。「子供が親のおつかいで来ても売ってはいけないのか」「うちの店で売らなくても、ほかの店で売るだろう」「最近の子供は発育がいいし、ファッションも大人びているし、未成年とわかりにくい」などの声も出ています。
中国では18歳以上が、一般的に「成年」とされていて、身分証を確認するのが一番確実なのですが、実際のところ、お店の人が身分証を提示させる権利については、この法律では触れられていません。
また、だれがどうやって取り締まるのか、ということも問題です。お酒を未成年に売った場合、お客もお店の人も、法律を犯したのは知っていてだまっているとか、口裏を合わせるのですから、第三者が通告するのは実質難しいのです。日本ではある程度お店の倫理と自主性、それから学校・家庭・社会の「目」が、未成年の飲酒を抑止していますが、中国では企業倫理の点から言っても、小さいときからお酒を飲むのが当たり前の伝統的文化から言っても、歯止めをかけるのは難しいのではないか、というのが現在のメディアの報道です。
しかし、この法律を待ち望んでいるのは、「一人っ子政策」のもとで、子供をかわいがっている親たちです。ある親は「子供がある日お酒で真っ赤な顔をして帰ってきて『お父さん、今日はお酒が思ったより飲めなくて、恥をかいたよ』というんです。子供は自制心もないし、お酒を飲んだらけんかっぽくなったり、心理的にも生理にも悪いことばかりです」と嘆いています。


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